夕食を食べ終わりダラダラと過ごした後帰っていったさとや。

その様子はいつもよりソワソワしていた。

別れ話を切り出したかったんだろうな。

さっきまでさとやが過ごしていた場所を見つめながら呟く。

ポロっと雫が落ちる。

なんでいつも私じゃないのかな。

気を張っていた分、止めどなく流れる涙はソファーにすいこまれていく。

好き。

好き。

好き。

伝える機会なんていくらでもあったのに怖じ気づいたのは私。

恋をしたさとやに伝えても迷惑なだけだ。

笑顔で別れよう。

さとやが幸せになってくれれば、きっとこの恋も苦しくても終らせられるから。

さとやから切り出されたら私はきっと泣いてしまう。

だからさとや…明日あなたに別れを告げるね。