桜が舞い散る春。

これから新しい生活が始まる。

キャリーケースを持ったまーくんと岡田くんを
美咲と一緒に見送る。

「またすぐみんなで会おうね。」

みんな笑顔で送られ、送り出した。


駅からの帰り道。

美咲が堪え切れずに泣き出した。

私も一緒に泣いた。


空を見上げると桜の花びらが風に舞う。

掴もうとすると指の隙間をすり抜けていく。

『まーくんみたいだ。』

掴めそうで手の届かない。

あなたはいつもそんな存在だ。