中学校1年生 入学式

ざわつく教室の隅に私はひとり。

同じ小学校の子もいるが

他校の生徒も多い。

初めての人が多い空間に私は息苦しくなる。

小学校の頃はずっと

いじめられないように

なるべく目立たないように愛想笑いしながら

息を潜めて生きてきた。

ずっと心の中は真っ暗闇だった。

その時、一瞬で私の心にあったかい火が灯ったんだ。

「あいちゃーん!

白石あいちゃんだよね?

はじめまして!私、高田美咲っていうの。

美咲って呼んでね!」

その笑顔はまるで太陽みたい私を照らして

優しく包んでくれた。