恋愛境界線

「何想像してんの。顔真っ赤だよ?」

「赤くないし!別に、何も想像してなんか…」

危ない危ない。考え読まれた?


「ちょっとからかいすぎたか。ごめんな。可愛いくてつい」

「もう!いっつも先生はそうやって…」


「"先生"じゃないでしょ。学校じゃないんだから、今日は"先生"禁止な。ほら、僕のことは何て呼ぶんだっけ?」

「うっ…えっと…」

そっか、外で先生って呼んだらおかしいよね。
名前で呼ばなきゃって思うけど、まだ慣れないなあ…


「ゆ…うと…」

やっぱり名前で呼ぶのは慣れないよ。
先生は先生だもん。



「あー……やべーわ。キスしたい」

そう言って先生が助手席の方に身体を乗り出してくるので、慌てて制御する。


「だから駄目だって!ここ駅前だから誰かに見られたら…」

「ちぇっ。…わかった。目的地に着いてからな。
車出すよ」


先生はそう言って不服そうな顔をしてゆっくりともとの体勢に戻す。


また先生のペースに乗せられちゃった。
私って押しに弱いなー…