「これは……」

 目を丸くして、ローズはレオンを見上げた。少し照れたように、レオンは視線をそらす。

「一つならば、贈り物をしても文句はあるまい」

「そう……ですが、こんな高価なもの……」

「気に入らないか?」

「いえ、そういうわけでは」

 ローズが戸惑っていると、レオンが席を立って近づいて来る。

「つけてやろう」

 そう言って首飾りを手にするが、構造がわからないらしくうまくつけられない。

「えと……自分でやりましょうか?」

「いや、俺がやる。しかし……これは一体、どうなっているのだ?」

 四苦八苦しながらなんとかその首飾りをローズの首につける。

「ありがとうございます……」

 これはもらっておいても大丈夫だろうか。ローズは、自分の首にかけられた首飾りを見下ろす。