「あ、あの……勝手に使ってしまってごめんなさい。私が弾いていたことは、どうか内緒にしておいてね。伯爵家の娘が楽器を弾くなんて、はしたないと思われてしまうわ」
ソフィーは、は、としたように息をのんで、笑顔でうなずいた。その笑顔からは、今まで見ていた硬い表情が抜けている。
「わかりました。決して口外いたしません」
「ありがとう。あまりにも素敵なハープなので、つい手がでてしまったの。実家で少し習っていたのだけど、あまり上手には弾けないから、きかれていたなんて恥ずかしいわ」
「こちらの離れにあるものは、ここを含めて奥様のお好きなように使っていただいてかまわないと言われております。もし奥様がお望みでしたら、またこちらを使っていただいてもかまいません」
「本当? 嬉しいわ。でも、公爵様たちには内緒でね」
「かしこまりました。内緒ですね」
そうして二人は、顔を見合わせてくすくすと笑った。
「でも、少し、安心いたしました」
ソフィーが、微笑みながらローズを見つめる。
ソフィーは、は、としたように息をのんで、笑顔でうなずいた。その笑顔からは、今まで見ていた硬い表情が抜けている。
「わかりました。決して口外いたしません」
「ありがとう。あまりにも素敵なハープなので、つい手がでてしまったの。実家で少し習っていたのだけど、あまり上手には弾けないから、きかれていたなんて恥ずかしいわ」
「こちらの離れにあるものは、ここを含めて奥様のお好きなように使っていただいてかまわないと言われております。もし奥様がお望みでしたら、またこちらを使っていただいてもかまいません」
「本当? 嬉しいわ。でも、公爵様たちには内緒でね」
「かしこまりました。内緒ですね」
そうして二人は、顔を見合わせてくすくすと笑った。
「でも、少し、安心いたしました」
ソフィーが、微笑みながらローズを見つめる。



