身代わり令嬢に終わらない口づけを

 レオンの吐息がローズの唇にかかって、ローズのまぶたが落ちかけた。


「ベアトリス……俺は、お前を……」


 囁かれた名前に、ローズは、雷に打たれたような衝撃をうけた。

(そうだ! 私は、今はお嬢様の……)


「っごめんなさい!」


 触れるほどに近づいたレオンの身体を、思い切りローズは突き飛ばした。驚いたような……傷ついたような顔のレオンをその場に残し、ローズはその場から逃げ出した。


  ☆