身代わり令嬢に終わらない口づけを

「やっぱり、嫌だ……」

 絞り出すような声で言われたその言葉の意味をローズが問う前に、ふいにレオンがローズを引き寄せて強く抱きしめた。

「!」

「お前を、誰にも渡したくない。たとえ……兄上でも」

 ローズの細い体を、レオンの硬い腕が包みこむ。合わせた胸に早い鼓動を感じて、ローズの体が一気に熱くなった。


「あ、あの……!!」

「何があっても」

 抗うこともできずに硬直するローズからゆっくり体を離すと、近い距離でレオンは彼女の揺れる瞳を見つめた。

「この先何があっても、俺を選んでくれるか?」

「……どういうことですか?」

 混乱したままローズは聞き返す。