身代わり令嬢に終わらない口づけを

「どうせお前と一緒だという事はすぐわかる。それまではエリックも少し慌ててもいいだろう」

「はあ……」

 考え方が、なんだかベアトリスに似てきている。

(どうしよう。私、レオン様に変な影響を与えちゃったのかしら)

 一抹の不安を覚えるローズに、レオンは穏やかな笑顔で言った。

「さあ、行こう」


  ☆


 フィランセの街は、昨日ローズが見た時よりさらに人でごった返していた。

「すごい人ですね」

「まだこれから増えるぞ。祭りで一番盛り上がるのは、祭壇に火がついてからだからな」