身代わり令嬢に終わらない口づけを

「あ、ありがとうございます」

 うつむき加減に言ったローズの顔を、レオンは少しかがんで覗き込む。

「どうした? 不安か?」

 そう言われてローズは、自分が浮かない顔をしていたことに気づいた。あわてて顔をあげると、笑顔になる。

「いいえ、そんなことはありません」

「心配するな。俺の腕は昨日みただろう。何があっても、俺が、お前を守ってやる」

 いつくしむように言ったレオンの言葉に、ローズの胸はさらに苦しくなる。