身代わり令嬢に終わらない口づけを

「俺も久しぶりに見たくなった。燃え上がる炎が、それは美しいぞ」

「それは楽しみです! レオン様がご一緒なら、ソフィーも許してくれるでしょう」

 それを聞いて、レオンがけげんな顔になった。


「もしかして、ソフィーには黙って出てきたのか?」

 は、とローズは口元を押さえて、無言で目をそらした。すると、レオンが楽し気に笑いだす。

「そうだったのか。今頃ソフィーは青くなっているのではないか?」

「だ、大丈夫です……気づかれる前には帰る予定ですので、多分……おそらく……」

 ふと、レオンは思いついたように言った。

「では、明日は俺もエリックに黙って出てきてみようか」

「え?!」

 驚くローズを見て、レオンはにやりと笑った。