身代わり令嬢に終わらない口づけを

「レオン様」

 ほどなくしてローズは、庭にたたずむレオンの背中を見つけた。声をかけると、ひどく驚いた顔で彼は振り向いた。

「どうした」

「散策です。レオン様は?」

「……散策だ」

「そうですか」

 ローズは、レオンの隣にたつと、足元を見下ろす。そこは、きれいに花が咲いている大きな花壇だった。


 「きれいですね」

 この館には、いくつもの花壇があったが、どれもきちんと手入れをされていて様々な花が植えられていた。

「そう思うか?」

 ふいに、確認するようにレオンが聞いた。