だとしたら、レオンの顔になれた今なら、もうそれほど怖いとは思わないかもしれない。
(あとは……ばれないといいのだけど)
ソフィーの言う通り、ベアトリスはレオンとは顔を合わせたことはなかったが、カーライル公爵とは数度同席をしたことがあるはずだ。ベアトリスはパーティーやサロンに行くときは淑女のたしなみとして扇で顔を隠していたはずなので身代わりがばれることはないとは思うが、やはり緊張する。
「失礼いたします」
ソフィーに案内された部屋に入ると、正面の机には重厚な雰囲気の男性が座っていた。彼がカーライル公爵だろう。ソフィーの言った通り、顔はレオンによく似ていた。どうやら、ここは公爵の執務室らしい。
その公爵の隣には、無表情なレオンが立っていた。
(あとは……ばれないといいのだけど)
ソフィーの言う通り、ベアトリスはレオンとは顔を合わせたことはなかったが、カーライル公爵とは数度同席をしたことがあるはずだ。ベアトリスはパーティーやサロンに行くときは淑女のたしなみとして扇で顔を隠していたはずなので身代わりがばれることはないとは思うが、やはり緊張する。
「失礼いたします」
ソフィーに案内された部屋に入ると、正面の机には重厚な雰囲気の男性が座っていた。彼がカーライル公爵だろう。ソフィーの言った通り、顔はレオンによく似ていた。どうやら、ここは公爵の執務室らしい。
その公爵の隣には、無表情なレオンが立っていた。