未来の約束

携帯を開き、耳へと持っていく。


『もしもし』

「はぁ・・はぁ・・・」

『どした?!』


電話越しに、あたしの変化に気づいた樋口が問う。


「ゎ、かん・・・ない。ただ・・・頭が、割れそう」

『今どこだ?!』


あたしは、店の名を口にする。


『学会で近くにいるから、今から行く』

「・・・死ぬ、の?」

『バカ、俺が死なせねぇよ!!』


死ぬのなんて怖くなかったのに、樋口の言葉にとても安堵した。

意識が、次第に朦朧としてくる。


「美和!!」

「・・・早、いね」

「余計なこと喋るな。痛むのは、頭だけか?」


樋口の言葉に、小さく頷く。


「病院に連れてく」


そう言うと、樋口はあたしのことを抱き抱える。