だから気付き始めた、気持ちの変化からあたしは目を反らす。

この想いが大きくなり、溢れ出さないために・・・

大きな深呼吸をし、あたしも店の中へと戻った。


「遅かったじゃん」


花音に言われ、曖昧な笑みを浮かべる。


「そりゃ、色々話すことあるよな」


今泉の意味ありげな発言に、あたしは肘で今泉を殴る。


「何、どう言うこと?」

「松岡、知らねぇの?てか、お前言ってねぇの?」


今泉って、こんなにウザイ奴だったっけ?

今すぐ、消えて欲しい。


「ちょっと、どういうこと?」


口を割らないと思ったのか、花音はあたしではなく、今泉に詰め寄る。


「こいつ、桐島さんとデキてる」

「デキては「はぁー?!」」


あたしの言葉を遮り、花音は眉間にシワを寄せる。