「桐島は本社でも、優秀な人間だ。松岡、廣木。優秀な人材を潰さないように頼むよ」


名指しですか?

今までも潰したつもりはないですけど・・・


「潰されないように、頑張ってください」


挑発的に花音がそんなことを言うもんだから、ピリッと空気が針積める。


「お手柔らかに」


そんな花音に、桐島は小さな笑みを浮かべた。

コイツ、中々メンタルの強い奴だ。

仕事ができれば、別に文句はない。


「それでは、皆さん仕事に戻ってください」


朝礼が終わり、自分の仕事に戻る。

今日は、あたしの仕事が終わらなそうだ。

なるべく少しでも早く帰れるよう、仕事を片付けていくが定時を過ぎてもまだ終わりそうにない。