未来の約束

「でもお前が頑張ってきたことは、俺がちゃんとわかってる」


樋口の言葉が歯痒くて、「あっそ」と素っ気ない態度を取ってしまう。


「そういえば、お前。今日良い顔してねぇ?何か、良いことでもあったか?」

「良いことって言うか、最近。・・・どこかで、明日を楽しみにしてる自分がいるの」

「そうか」


そんな風に、笑わないでよ。

夢を、見たくなるから・・・


「お前がそんなに風に思ってくれて、俺は嬉しいよ」

「なんで、樋口が喜んでんのよ」

「そりゃあ、俺はお前の戦友だからな」


戦友、ね。

あながち、間違いじゃないかもね。

樋口が傍にいてくれたから、高い高い壁も乗り越えられた。

だから、あたしは今も生きてる。