未来の約束

「だから、今回は絶対に諦めねぇよ」


挑戦的な瞳な奥に映るあたしは、どこか嬉しそうに感じた。


「他の男に譲る気もねぇから」

「・・・?」

「明日の夜は、俺に時間くれよ」


明日の夜は、特に予定はない。

でも・・・


「仕事、ですよね?」

「あぁ。お前と違ってな。でも、明日は定時に仕事を片付ける」


事務所内で1番仕事を抱えている桐島は、毎日残業をしている。

たまに早く帰ることもあるが、基本的に20時くらいまでは残っている。

そんな桐島が、定時に仕事を終えることなどできるのだろうか?


「できるんですか?」

「舐めんなよ」


クスッと悪戯な笑みを零した桐島につられ、あたしも小さな笑みを零した。