未来の約束

「何か、手違えがあったみたい」

「マヂか~。あたし、明日から会社来るのやめようかな」


いやいや。

それこそ仕事が回らず、会社がパンクするのが目に見えてる。


「あたしの分も、みんなのフォローよろしくね」

「りょーかい。慣れるまで大変だと思うけど、頑張ってね」


花音の言葉に、素直に頷けなかった。

だから曖昧な笑みで、あたしは誤魔化した。

その後、無事に引き継ぎを済ませ、会社を後にする。

いつ辞めてもいいと思っていたが、まさかこんな風に会社を去ることになるなんて・・・

自分の人生なのに、病気になったあの日から、あたしの世界は病気を中心に回っているような気がする。