未来の約束

「わかった。その代わり、何かあったら連絡くらいはしてくれ」

「うん。じゃ、あたしはこれで」

「時間を取らせて、悪かった」


立ち上がり、遠目にこちらの様子を伺う社員もいたので、常務である父に頭を下げてから退室した。


「話は終わりました。明日から、よろしくお願いします」


外で待たされていた峰岸に、声を掛ける。


「こちらこそ。頑張ってください」


頑張ってください、か。

この人、知ってるんだろうな。

常務との関係も、あたしが病気だと言うことも・・・

顔色1つ変えず、当たり障りない返答。

この男も、相当優秀なんだろうな。

まぁ、当然か。

常務の右腕とか、言われてる人だし。