未来の約束

忘れたくなかったから、過去のあたしは残したのに・・・隠されていた。

誰なんて、聞かなくてもわかる。

沸々と沸き上がる苛立ちに、心が麻痺してく。

ギュッとノートたちを握り締め、1階へと向かう。

見向きもせずに、自分の荷物を手に取る。

そんなあたしに、樋口が声を掛ける。


「美和?」

「・・・信頼してたし、味方だと思ってた」


そんな樋口に、裏切られるなんて・・・

今まで、微塵も思わなかった。


「なのに・・・2人と一緒になって、隠してたんでしょ?・・・あたしの記憶」

「洋祐くんは・・・」


樋口のことを庇おうとするお父さんのことを、あたしはキツく睨み付ける。


「あなたの、タメじゃない」


母親らしいこともしてこなかったくせに・・・