「おれ、三嶋咲也っていうんだ」


初対面のこの男は人見知りなんて言葉は知らないようで、とびっきりの笑顔で私に自己紹介をしてくれた。


「お前は?」


「私は池内せとか。」


「せとかか、、いい名前だな!」


そう。これが私と君の物語の始まり。



それから私と咲也が会話らしい会話をしたのは一ヶ月経った席替えの日だった。

なんでそんなに時間がかかったかっていうと


「え〜、咲也君と席離れちゃったんだけど!」

「私も遠い〜!!」

こんな具合に咲也の周りにはいつも可愛い女の子が居て私の取りつく島も無かったのだ。