罪あることの荒唐

「私もそう言ったのだが、煤(すす)となって遺体はなくなったと摂政が主張した」

 確かにあのとき、見ようによっては罪人が王女を襲ったと受け取られても仕方のない状況だった。

 いくら私がそうではないと意見しても、摂政の前では私の言葉など一蹴に付されてしまい。

「王はただ、嘆くばかりで疑おうともせず」

 ここ最近は、玉座に座していても、ずっと上の空なのです。

「父上の容態はそんなに悪いのか」

 ツムは顔をしかめた。

「王女が死んだと聞かされてから、さらに悪化しました」

「薬も効かないの?」

「それについて、少しおかしな点があります」

 ツムはいぶかしげに目を眇めた。

「王女が亡くなったあと、宮廷医師が代わりました」

 摂政が推薦した医師が王の主治医に就いたのです。

 今までの薬では効果がないと調合を変え一日、二度の服用をしているものの──