声のする方へ振り返ると、大倉先生が

自分の隣の椅子をポンポンと手で叩き

おいでと言っている。

大倉先生はみんなの人気者で学校一の

イケメン教師と言われている。

私が席を立とうとすると

「何〜?先生のところ行くの?媚びでも売るの?」

と真美が言ってくる。

「え…そんな事…」

「藤井?早くおいで。俺とやろう?」

大倉先生が私の書いているプリントを持ち

手を引く。先生はさっき座っていた場所に

行く事なく教室を出て行く。