転生してから数日後。私は、メルと一緒に浜の村を離れ、道を歩いていた。
「……ルシアに会えると良いけど」
「そうだね」
2人でそんな話をしながら歩いていると、私たちの目の前にモンスターが現れる。私は杖を、メルは本を構えた。
「……行け!」
私は、杖先から魔法を放った。魔法がモンスターを包み込み、爆発する。小規模な爆発が数体のモンスターを倒す。しかし、まだモンスターは沢山いた。
「…この量、私一人じゃ厳しいかも」
私がそう呟いた時、私の目の前にいたモンスターが吹き飛んだ。その前に居たのは、胸あたりまで延びた赤髪を1本に束ね、赤い瞳をした少女だった。黒い着物と赤い袴が飛び上がった衝撃でふわり、と揺れた。
「私も手伝うよ…」
そう言って赤髪の少女は刀を構える。
「ありがとう…」



