妄想少女とギャップ王子



「あぁ!確か見たよ!」


そう言って、私の手を引いてこっちこっちと引っ張る。


人混みから遠ざかって居るような…。


「律花!!」


え!!!


本当にいた!!!


と言うより、私の来た道から追いかけて来た?と言った方がわかりやすいのか…。


と、とにかく!!


「あ、あの!」


「ん?どうしたの?」


「いました!!ありがとうございます!」


私はポカーンとしている男の人から手を抜き取り、蒼真くんの元へ走った。