妄想少女とギャップ王子



そんなこんなでペラペラと歩きながら喋っていた私たちは、近くの神社に到着した。


「結構人いるな。」


「いるね。」


「逸れるなよ。」


そう言っても、前の様に手は繋がらない。



✱ ✱ ✱ ✱ ✱ ✱ ✱


…最悪。


案の定この人混みで、蒼真の姿を見失ってしまった。


足も痛い。


もう嫌、そんな時声が聞こえた。


「ねぇ。」


私は蒼真と思って顔を上げると、


「やべぇ〜。超可愛い〜!」


全くの見知らぬ人だった。