妄想少女とギャップ王子



「ほら!」


「つ、冷たい!!」


蒼真に水をかけられて、私は足が少し浸かる場所でしゃがみこんで体をキュッと丸めた。


「もう!」


「そういうの全部可愛いからいじめたくなる。」


そう言って私の元に近づいてきた蒼真は、私の手を引いて自分の胸板に私の顔を押し付ける。


「俺のこと、好き?」


…ふふっへへへっ。


「好き!」


「は?」


「へ?」


海の浅瀬で…


「あ、妄想?」