「またトリップしてたよ?」


へ!?


あれ全部妄想!?


…あれ?


私が廊下にもう一度目を向けたとき、女子も阿久津くんもいなかった。


「あ、阿久津くんわ?」


私は恐る恐る聞いた。


もしかしてやっぱり妄想じゃ…


「ぶつかったのは謝る。悪かったな。でもこんなことしてっからだぞ。分かったら散れ。って女の子達に言って自分もどっか行っちゃったよ?」


な、なーーーーんだ…。