正面にいる花ちゃんの声ではなく、横からの低い声に声に私はゆっくり顔を向けた。 「俺は、迷惑とは言ってない。」 それだけ言うと、阿久津くんは自分の席へ戻った。 お、怒らせちゃったかな? 私は無意識に阿久津くんのことを目で追っていた。 ✱ ✱ ✱ ✱ ✱ ✱ 「はぁ…。」 なんか図書委員最終日なのに、朝より気分が落ちていた。 いつも…毎日来ていた阿久津くんが来ない…。