妄想少女とギャップ王子



今朝と同じ声のトーンで、不機嫌そう…。


「顔…見せるの迷惑…かなって思ったから…。」


私がそう言うと、フワッと後ろから包み込まれた。


「あ、あく、阿久津くん!?!?」


「勘違いしすぎ。」



な、何が勘違い!?


テンパっている私の耳に、息がかかる…。


「可愛いんだよ、その顔。」


…へ?


「な、ないないないないない!」


私が可愛いとか、絶対ない!