私が生まれてから3年後の春




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「ままぁ」

「どーしたの?葵那」

3歳の私は覚えたてカタコトの日本語で、最近思った疑問を母に問いかけた





「ねぇ、まま、りなは生まれてちょっとで、おうちにかえってこれたのに、どおしてりーくんは、ごちゃいなのにまだびょおいんにいるの?」


物心がつき始めた私は隆平が5歳になっても入院している事が疑問になっていた




「…」


「ままぁ?、」


「まま、ちょっとわからないから
今度パパにきいてみるね」


「そうだね!パパならぜーったいわかるね!」



母親はまだ3歳の私には現実を突きつけられなかったのだ、

この頃まだ3歳の私には、知る由もなかったけど





隆平は移植が必要なおもい心臓の持病を持っていた





だからといって、ずっと病院に居なくてはならないというわけではなかったが、

小学校に上がるまではとりあえず、病院で生活を、と医師から指示を受けていたようで

5歳の隆平は病院で生活していたのだった