裏切り者

~~現在~~

何で?何で?何で?何で?何で?何で?何で?何で?何で?

家に帰ってき、暇つぶしとあいつらの事が、どれだけ世間に広まっているのかを知るためにテレビを付けると、そこにはよく知った顔が映っていた。

私自身だ。

ニュース速報で流れている。

分からない。どういう事なの?

ピロピロ ピロピロ

家の固定電話が鳴り響く。

ビックリした…

なんだろう?

何故か私は冷静だった。

これは夢だ。

そうだ、悪い夢なんだ。

電話をとる。

「もしもし?」

『あっ!■■、家にいる?』

お母さんだ。

酷く焦っている。

「いるけど?どうしたの?」

いつも通りに対応したつもちだが、内心、すごく焦っていた。

背筋に悪寒がはしり、足がガクガク震えていた。

『どうしたの?じゃないわよ!!なんなの!あなた、テレビに出ているし!しかも、いじめって…』

なんだ…私が出ているのって、いじめられたからか…

『あなた、人をいじめるとか、恥さらしも程々にして!』

「えっ…」

私は凍りついた。

いじめる?私が?

違う、私が…

「お母さん、違う。私がいじめられたの。私が…」

『いい加減にしなさい!!』

お母さんが怒鳴る。

受話器を持った手に力が入らない。

受話器を落とす直前、お母さんの怒鳴り声が聞こえた。

『あなたは、うちの子じゃない!今すぐ出ていきなさい!』

絶望。

それしか感じなかった。

涙さえも出てこない。

ねえ、どうして。

何で?

「あ…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

私は壁を殴った。

「何でだよ!何で私だけこんな思いしないといけないんだ!!あいつらじゃないのか!あいつらが…あいつらが…」

薄っぺらい団地の壁。

何度も何度も殴った。

無我夢中で。

なにも考えられなかった。

感じたのは、怒りだけだった。