「……ん~~~~っ」


大きく伸びをして、布団をしまう。

私、ものすごく寝相が悪い。

ユキばあちゃんにいつも怒られるの。






って そんな事はどうでもよくて、
問題は、ついに始業式の日が来てしまった事。






本当は、今日がずっと来なければ良かったと思ってる。





制服に着替えるため寝間着を脱いで、部屋にある小さな鏡の前に立つ。


これ、毎朝の習慣なの。

私の右腕の上腕にある、大きな青色の龍の刺青。
今日は消えてるかもしれないって思って毎朝見るんだ。







私は物心ついた時にはもうあって、私の両親が彫ったと祖母のユキばあちゃんから聞いた。

もうショックを通り越して笑っていた。


自分の子に刺青だよ?












顔も知らない親に彫られた刺青。

これのせいで、私の人生は狂ってしまった。













薬を注射して消すっていう治療もあったんだけど、あまりに幼い頃に彫られたせいで体に深く癒着してしまっていたため、治療ができなかった。





「孫やーーーー、朝飯が炊けたぞーーーー」


「はぁい、今行きますーーーーーー」







もう行かなきゃ。