実「ちょっとそこのあんた!!!!」
泥棒「ひっ!!?なんだお前!!!」
......あれ、この声って。
奏「実紅ねぇの声だ!!!」
空「あっ!あそこにみーちゃんいるよ!!」
空斗の指差す方に顔を向ける。
確かに泥棒を追っている実紅ちゃんの姿が見える。
良かった、これなら追いつきそうだ。
実「いいからさっさと止まんな!!!!」
......泥棒もさぞ怖い思いしてんだろうな。
実紅ちゃんはいま男装中だから、あんな美形に叫ばれて追われていたら震え上がるだろ。
泥棒「うっ、止まれって言われて止まる奴なんかいねえだろ!!?ばああああああか!!!!」
......いや、泥棒さんよ。あんた馬鹿なのか?
奏「あーあ、泥棒さんご愁傷さま。」
奏の一言とほぼ同時におきた。
実「おいてめぇ!!!人のもん盗んどいて何言ってんだよ!!!いいからさっさと止まれって言ってんだろ!!!!」
実紅ちゃんの怒鳴り声と一緒に、実紅ちゃんは自分が履いていたローファーの片方を泥棒に投げつけた。

