ずっと実紅はぎゃあぎゃあ泣き叫んで、途中で座り込みもう無理だと何回も言っていた。
その度に俺が慰めてあげてたけどな。
正直に言うと、死ぬほど可愛かったな。
いや、怖がってるのを可愛いなんて失礼かもしれねぇけど。
けど最後はあまりの恐怖のためか、俺の手を掴んでゴール目掛けてすげぇスピードで走っていった。
まじで化け物並みの速さでこっちがある意味ビビったわ。
さすが元陸上部。
実「ねぇ、理斗?」
理「なんだ?」
実「奏たち絶対に遅いって言うよね?」
あぁ、アイツらなら絶対に文句を言うだろうな。
どこまで行ってたんだってグチグチ言うだろう。
理「まぁでも、楽しかったからいいだろ。」
実「ふふっ♪そうだね〜!」
こいつさっきまで泣いてたのに今は鼻歌してやがる。
本当にコロコロ変わる性格だな。

