「なるほどね・・。
ちなみにその手紙って今も持ってる?」


「・・職場に届いていたのも含めて、
なっちゃんが全部捨てちゃったので・・

もう残ってないと思います。」


「・・・・分かった。
貴重な話をありがとう。

じゃあ俺達そろそろ行くよ。

何かあったら園長先生に言ってもらえればすぐ来るからね。」


「はい・・。ありがとうございます。」








「あ、そうだミハルちゃん。」


お二人が立ち上がる気配がしたけど、
再び真田さんが私に声を掛ける。


「1個だけお願いがあるんだけど・・。」


「なんでしょうか?」


「“鍵”、かけといてくれるかな?」


「鍵・・・?」


「この部屋、一応鍵ついてるでしょ?

でも今は、開けたらそのまま入って来れたから、ちょっと不用心かなって思った。

今回の事件とは何も関係ないけど、
戸締まりはちゃんとしておくといいよ、

ってイチ警察官からアドバイス。」