「ミハル~!!遊びに来たよー!!」


“まごころの家”は、
とても大きな施設だった。


見えていないのに“大きい”という表現をするのもどうかと思うけど、


この施設は一般的な孤児院、

そして私のような障がいを持っている人の為の、“支援施設”としても展開されていて、

それぞれ2つの棟が連なって出来ている。


私はカテゴリーとしては“孤児”だったけど、

全盲という障がいを持っていたから、
支援施設の方で暮らしていた。


でも・・・・


「サトシお兄ちゃんも待ってるよ!
早く早く!」


孤児院で育っていた子達は、

私が障がい者という事なんて気にも留めず、“普通の人”として接してくれて、

友達になってくれた。



特に私より3つ下の、ナツコちゃんとは本当の姉妹のように仲が良かった。


いつも一目散に私の所へ遊びに来てくれて、

手を繋ぎながら孤児施設の方に連れていってくれた。