“愛”の色は、何色ですか?



「今日から・・ウチらはライバルだね。」


「嫌・・そんな言い方やめて。」


「どっちが勝っても文句なしだよ?」


「私がなっちゃんに勝てるわけないでしょ?

サトシお兄ちゃんだって・・。

目が見えない人より健常者のほうがいいに決まってるよ・・。」


「都合の良い時だけ弱者ぶらないでよ!!

そうやってステファンのリョウスケさんにも色目使ってるんだ?」


「・・・何・・言ってるの?
今リョウスケさんは関係ないでしょ?」


「私はずっとサトシお兄ちゃんの事しか見てなかったのに・・。

ずっと彼氏も作らずにお兄ちゃんの事待ってたのに・・。

ミハルはお兄ちゃんに会えない間、ずっとリョウスケさんをキープしてたんでしょ!?」


「やめてよ!!

加瀬さんご家族は私にとって大切な存在で・・。

そんな卑しい気持ちで考えた事なんて無い・・!」



「私が何も知らないとでも思った?

バイトで迎え行けない時は、リョウスケさんに送ってもらってたんでしょ!?

そうやってサトシお兄ちゃんとリョウスケさんを天秤にかけて、ミハルは卑怯だよ!!」


「それは・・・・リョウスケさんが『用事のついでがある』って言ってくれたからお言葉に甘えただけで・・。

別に1人でも帰ろうとしてたよ!」



「じゃあ明日からはもう1人で行って、
1人で帰ってきて!!

私だって・・・授業が無い日も早起きするの・・ホントは嫌だったんだよ!!」