「サトシお兄ちゃん・・?
サトシお兄ちゃんなの?」
「当たりー。
ミハルちょっと身長伸びたか?」
「・・・・・・・・・・。」
「うわっぷ・・ホントに俺だって!」
その人の顔に、両手を伸ばした。
夢中で輪郭、鼻、目元を触らせてもらった。
「サトシお兄ちゃんだ・・。」
「向こうでたくさん研修受けて、
ようやく帰ってこれたよ。
明日から“まごころの家”の職員として働く。」
サトシお兄ちゃんが大学進学と共に県外へ出て行った以来、8年振りの再会だった。
向こうでたくさんの資格を取って、
向こうにある施設で経験を積んで、
サトシお兄ちゃんがこの街に・・“まごころの家”の為に帰ってきてくれた。



