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“カラン カラン”
「・・・?」
「・・・・・・。」
「・・いらっしゃいませ。
・・あのすみません。
店長呼んできますので少々お待ち下さい。」
デリバリーがほとんどのステファンに、
珍しくお客さんが来たと分かった。
おば様かリョウスケさんだったら、
いつも私に分かるように“戻ったよー”と声掛けしてくれるけど、
扉が開けられて中に入ってきた人は無言だった。
“カツ カツ カツ”
足音が・・その人の気配が私に近づいてくるのを感じる。
「・・・・・・?」
「ハハ・・・だーれだ?」
「え・・・?」
声を聞いただけですぐに分かった。
そして思わず、
その声に向かって一歩足を踏み出す。



