“愛”の色は、何色ですか?



「じゃあそんな、元高校球児でバットの扱いには慣れてて、

数々の死体も見てきた、
ベテラン鑑識お爺ちゃんに質問。」


「・・・?」


「菊池ナツコの頭蓋骨。

あれって何発殴ったらあんなにも損傷激しくなると思いますか?」



真田さんの質問に長野さんが少し上を見上げた。


確かに・・・。

被害者の頭蓋骨は“陥没”という言葉では簡単に片付けられない程、粉々になっていたらしい。


それが致命傷になったのは言うまでも無い。


しかも、犯人は更に追い討ちをかけるように被害者の体に火を点けた・・。




「30発・・ってところだわな。」


「・・・・・そうですか・・。
ありがとうございます。

じゃあまた何か分かったら連絡ください。」



真田さんと共に、
鑑識班の作業場を出る。