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“ガチャリ”
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
「・・真田さんですか・・?」
「凄い。よく分かったね。」
「気配が・・島田さんでも・・・小西さんでも無かったから・・。」
「ゆっくり話が出来るのは今日が最後だから、ちょっと顔見に来た。
明日からミハルちゃんは“拘置所”っていう場所に移されて、
検察官と呼ばれる人に今回の事件について色々と話を聞かれて、
裁判が始まるっていう流れになるよ。」
「・・・・お怪我・・されてるんですか?」
「あれ?どうして?」
「いつもより・・モゴモゴ喋ってる気がして・・。ほっぺた怪我してるんですか?」
「ハハッなるほど。
これはね、ゴリラに殴られた。」
真田さんは私の手を掴んでくれて、
頬を触らせてくれる。
勿論会った事も、間近で感じたことも無いゴリラの威力を教えてくれた。



