私は『1-21-16-25-20-42-10』です。

『これ写ってんのかな?』

あ、晴だ。

『写ってんじゃねー?』

大雅先輩が撮ってる。

『おっけー!』

晴が先輩に親指を立ててサインする。

『えぇー。う、うん。』

下を向き喉の調子を整える。

『雪。俺もういなくなるから最後のお願いきいてくれ』

この時はきっと11月ごろだ。

元気なのに死ぬとか言わないでよ。

『雪には俺の宝箱を探してもらいます。そこには俺の大切なものがたくさん入っていてさらにさらに雪への本当に最後のプレゼントが入っています。
どう?悪くない提案だろ?』

晴は得意気に私を見る。

まぁ悪くは無いと思う。

でも何だか怖かった。

晴の遺品を見ると思うと何かが私を止める。

『じゃあ探しておいで。チャンスは今日中だよ。絶対見つけられるから。俺と行った思い出の場所に行ってみて。ファイトー!』

晴が手を振りビデオは切れた。