「これくらい見せてよ、、、、ばか。」

カメラのボタンを押して見ていく。

あ、この日。

晴の撮った写真の日付けを見る。

間違いない。

別れた日だった。

その日の写真は異様に枚数が多かった。

晴はもう最後だって思ってたんだ。

だから忘れないようにって写真をたくさん撮ったんだ。

晴の思いで胸が痛む。

涙で滲み上手く見えない視界を目を擦って一生懸命次の写真を見る。

もう一度会った日の写真だった。

私は晴を抱きしめて寝てしまった。

あの後撮ったであろう私の寝顔だった。

「晴、私の寝顔好きだなぁ。」

自然とえみがこぼれる。

涙も。

手が震える。

しっかり持って晴の思いを受け止めていく。