朝、目が覚めると晴は息をしていなかった冷たかった。

慌てて主治医の先生を呼びに行った。

「ーーーーーーーー」

先生達が何を言ってるのか頭に入ってこなかった。

ただ6時53分に死亡確認した。

恐らく4時間前くらいにはもう息をしていなかったそうだ。

私が覚えていた顔はどこか幸せそうだった。

けど、晴の耳元にあったサザンカのように晴は枯れてしまっていた。

悲しくてたまらない。

廊下の椅子で泣いてる私に声をかけてくれた。

「何泣いてんの?」

優しく笑っていた。

初めて見た笑顔だった。

この前あっただけの車椅子の女の子。

「私、となりに、いたのに、気づけな、かった…」

彼女は黙って私の背をさすった。