「おはよー聞いてよ真里君がさー」

教室のドアをガラッと開けて、私は親友の佐藤に泣きつく

「何?今日はどうしたの?」

佐藤は、呆れた表情を浮かべながらも私の話を最後まで親身に聞いてくれた

今日は、最後まで無視されたこと
無愛想な顔つきで私のことを見なかったことなど

佐藤はその話を全て聞き終えると、フゥーとため息をつきながら淡々とした口調で喋り始めた

「でもさ、もしあんたの事を嫌いになったと仮定すると、普通一緒に登校なんかしないでしょ。
いくら幼馴染だからって嫌いな相手毎日登校するなんて私だったら考えられない!」

つらつらと喋り立てる佐藤の言葉が理解出来ず、私は首をコテンと傾げた

「つまり、好きの反対は何か知ってる?」

「嫌いじゃないの?」

私は、反射的に答える

すると佐藤は「やれやれ」と首を振って息を吐いた

「違う。好きの反対は「無関心」なの。相手のことを考えたくもない。会いたくもない。つまり、、、?」

「真理君は、私のことを好きじゃないわけじゃない?」

「まぁそう言うことになるね。けど嫌いなのかもしれないけど」

佐藤の一言に、胸がギュッと締め付けられる

なんであんな態度を取るようになったんだろう

私はその事が気になって仕方がなかった

「よし決めた!私、今日一日真理君を観察する!」

私がそう言って立ち上がった時に、佐藤はフッと微笑んで、あることを呟いた。

「そうゆうのをストーカーっていうんだよ」