ここに座れと言わんばかりに、自分の目の前の椅子を手でトントンと叩く。 私が大人しく腰をかけると、ストレート髪をお母さんが上げていく。 「はい、出来た!大人っぽさ倍増よ〜♪」 「わー、可愛い!ありがと、おかあさんっ!」 そう言って時計を見るともうすぐ汽車の時間だった。 「わー、やばい!早く行かないと!」