The day will be white

弥生を傷つけたのに、新しい生活が始まったら全て忘れるのか? 

僕にはそんな資格がない。
それに、弥生のことをそんな簡単には忘れられない。
やっぱり僕は最低だ。

すると本を読み終わったのか、その子は本を閉じて不意にこちらを見た。
ー何だろう?

そのまま立ち上がると僕に向かってくる。
「えっ‥‥」
「転校生くん。」

さっきまで質問攻めしていた生徒たちは、一歩離れて僕と彼女をまるく囲んでいる。
「何でしょう‥‥」
「ちょっとついてきて。」

えっ?
僕は彼女に引っ張られながら、教室をあとにした。
最後に見えたのは彼女に見とれていた男子の悔しそうな顔と驚いているクラスメイトの姿だった。

ついたのは屋上。

「どうしたんですか?」

「転校生くんが教壇に立ったときに、なんか電気が走ったんやけどね。」  

そう言いながら彼女は、ポールを掴む。
「電気?」
「うん、多分私、君に一目惚れしたかもしれん。」

‥‥。嘘だ。
頭の中では、一目惚れという文字のみが踊っていた。