「ねぇ、宏光。2つだけ、お願い聞いて?」

「…なんか怖いんだけど。」

「グラタン食べたい!!」

「まだ言ってたの!?」


グラタンなんか作れねーよ。


「…今度一緒に食べに行こ? 今日は勘弁してよ。」

「じゃあ、もう1個のお願いは聞いてね?」

「えー…」

「チューして?」

「はぁ!?」

「だって、あたしからしかチューしてないもん。」


…なんでこんな恥ずかしいセリフ言えるんだよ…。


「早く。」


咲は目を瞑った。


「-…しょうがねぇなぁ…。」


…なーんて。
本当は嬉しいんだけどね。













Fin.